・カスタムした86で車検を受ける予定がある
・「前は通ったのに今回はダメ」と言われたくない
・無駄な純正戻しや追加費用を避けたい
・車検に通るラインを事前に把握しておきたい
86はカスタムベースとして非常に優秀な車ですが、その反面「定番カスタム=車検NG」になりやすいポイントも多い車です。
車検前に事前にチェックできるポイントは、チェックしておきましょう!
86はなぜ車検に落ちやすいのか?

結論から言うと、
86自体が問題なのではなく、オーナー側が基準を知らないままカスタムしているケースが多いからです。
- 車検対応と書いてあったから安心していた
- 前回は通ったから今回も大丈夫だと思っていた
- ディーラーと民間工場で判断が違った
こうした「認識のズレ」が原因で、当日になって指摘されることが少なくありません。
これは検査基準が変わったというよりも、
・経年劣化
・使用状況の変化
・検査する人・場所の違い
が原因であることがほとんどです。
たとえばマフラーは、新品時は基準内でも、数年使用することで音量が上がります。
車高も、バネのヘタリやブッシュの劣化で、気づかないうちに最低地上高を下回ることがあります。
また、ディーラー・指定工場・ユーザー車検では、
チェックの厳しさや判断基準に多少の差が出るのも事実です。
つまり「前に通った=今回も通る」とは限らない、という点は
86オーナーなら必ず知っておきたいポイントです。
車高調(最低地上高・光軸ズレ)

なぜ落ちやすいのか
86で最も車検トラブルが多いのが車高調です。
主なNGポイントは以下です。
- 最低地上高が9cm未満
- フロントリップやアンダーパネルが基準以下
- ローダウンによるヘッドライト光軸ズレ
特に注意したいのが、車高はOKでも光軸で落とされるケースです。
ヘッドライトが「どこを照らすように向いているか」という角度・方向のことです。
これは車高調を入れてから時間が経っている86ほど起きやすい傾向があります。
もうひとつ見落としがちなのが、アライメントと光軸の関係です。
車高調を入れた直後は問題なくても、
長期間走行することでアライメントが微妙にズレ、
それに伴って光軸もズレてしまうケースがあります。
特に峠やワインディングを走る機会が多い86は、
足回りへの負荷が大きく、ズレが出やすい傾向があります。
「車高は測ってもらったけど、光軸は見ていなかった」
という状態で車検に行き、その場でNGを出されるのは非常によくある流れです。
マフラー(音量・認証プレート)

車検対応でも安心できない理由
「車検対応マフラー=必ず通る」と思われがちですが、実際はそうではありません。
- 経年劣化で音量が基準超過
- JQR認証プレートが確認できない
- 触媒や中間パイプ交換による音量変化
とくに中古で購入したマフラーは、書類不足でアウトになるケースが多いです。
特に注意したいのが、「車検対応マフラー+社外中間パイプ」の組み合わせです。
マフラー単体では基準内でも、
中間パイプをストレート構造に変更することで音量が一気に上がることがあります。
また、検査時にJQR認証プレートが確認できない場合、
たとえ実際の音量が基準内であっても、書類不備としてNGになることがあります。
車検時は「音量」だけでなく、
「第三者が見て判断できる証明があるか」も重要なポイントです。
タイヤ・ホイール(はみ出し・サイズ)

見た目優先カスタムほど要注意
タイヤ・ホイール周りは、検査官の目視判断が入るため、判断がシビアになりがちです。
- フェンダーからのはみ出し
- スペーサー使用
- 引っ張りすぎによる接地面不適合
「ギリギリセーフ」のつもりでも、検査場や工場によってはNGになることがあります。
タイヤ・ホイールが厄介なのは、
明確な数値基準があっても、最終的に目視判断が入る点です。
同じ仕様でも、
・検査官が違う
・検査ラインが違う
だけで、OK/NGの判断が分かれることもあります。
そのため、いわゆる「ギリギリ仕様」は、
ユーザー車検では通っても、ディーラーでは断られるというケースも少なくありません。
確実に通したい場合は、
見た目よりも余裕を持った仕様にしておく方が安心です。
社外ステアリング(警告灯・ホーン)

意外と見落とされがちな落とし穴
86は社外ステアリングを装着している車両が多く、ここで落ちるケースも珍しくありません。
- エアバッグ警告灯の点灯
- ホーンが鳴らない
- 車検非対応ボスの使用
特に警告灯は、点灯しているだけで即NGです。
灯火類(色・光量・配置)

ドレスアップ目的で変えた人は要注意
灯火類は保安基準が細かく決まっており、知らずに変更するとアウトになります。
- フォグランプの色変更
- ウインカーやポジションの色変更
- 光量不足、または明るすぎ
夜は問題なく見えても、昼間の検査で指摘されるケースもあります。
ナンバー角度・位置変更

軽いカスタムでも落ちる可能性あり
ナンバーステーや位置変更は、見た目を少し変えただけでも指摘されることがあります。
- 規定以上の角度変更
- ナンバー灯の視認性不足
- ナンバーが見えにくい位置
は、ほぼ確実にチェックされる項目です。
エアロ・牽引フック・突起物

付けっぱなしが原因になることも
エアロや牽引フックは、形状によっては安全基準に抵触します。
- 尖った形状のエアロ
- 突出量の多い牽引フック
- 固定が甘い外装パーツ
特に牽引フックは、外せば通るのに付けたままで落ちるケースが多いです。
車検で落ちないために一番大切なこと
86の車検で大事なのは、
「戻す」ことではなく、「基準を知る」ことです。
実際には、
車検に通る範囲で楽しめるカスタムは十分可能です。
「戻しが必要になる人・ならない人」の違い

86オーナーの中でも、車検のたびに大きく戻し作業が必要になる人と、
ほとんど何もせず通せる人がいます。
この差は、カスタムの内容そのものよりも、
「最初から車検を意識して選んでいるかどうか」です。
たとえば、
・車検対応と明記されたパーツを選ぶ
・基準ギリギリを避ける
・後戻ししやすいカスタムにしておく
こうした意識があるだけで、
車検時の手間や出費は大きく変わります。
86は、きちんと知識を持っていれば、
日常もドライブも楽しみながら車検を通せる車です。
まとめ|事前チェックで車検は怖くない
- 86はカスタム車でも車検に通せる
- 落ちる原因の多くは「知らなかった」だけ
- 事前に確認すれば無駄な出費を防げる
車検前に一度チェックして、
安心して86ライフを続けていきましょう。
